NBA Gリーグ・レベニューシェアリング・エスクローシステム・エクスパンションドラフト ※CBA 2017時点の内容



G-League
リーグと1年契約を結んだ当該シーズンの12月31日時点での年齢が18歳以上となる選手、NBAチームから送致されたTwo-Way契約選手・リーグ在籍
3年目以下の選手が主にプレーするNBAの下部リーグ。選手の送致は通常提携関係にあるチームの間で行われるが、提携するチームを持たないSuns
・Blazersについては、受け入れを表明したチームか、NBAチームの所有ではないGold・Vipersに選手を送致する。ロスターはGリーグ契約選手10人+
Two-Way契約選手枠2人+送致選手枠3人+提携外選手枠2人となり、ケガ明けの調整などが目的の場合には4年目以上の選手の送致も可能となる。



直近2季中に当該選手が最後に在籍したチームが最優先の保有権を持つReturning Player、提携先のNBAチームと保証額$50,000以下の契約を締結後に
ウェイブされたAffiliate Player(最大4人)、提携先のNBAチームが交渉権を保持しているDraft Rights Player、過去2季サマーリーグに参加していない等の
条件
を満たすLocal Tryout Player(最大4人)は、Gリーグ契約時に保有権を持つチームへの所属が確定となり、その他の選手はドラフトにより所属が決まる。



ドラフト後にGリーグ契約を結んだ選手(Returning Player等を除く)は、獲得を希望するチームの中で最も優先順位が高いチームが選手を
獲得するウェイバーの状態となり、ウェイバーをクリアするとFAとしてPlayer Poolに登録される。優先順位は、キャンプに参加したAffiliate
Playerの人数(同数の場合は昨季成績)に基いて初期順位が決定された後、自チームの選手がNBAチームと契約を結び、連続在籍日数
が21日となった場合に最上位(先行チームがいる場合には次点)まで上昇し、ウェイバー獲得を行った場合に下降するなど常時変動する。







NBA G-League 2022-23 提携チーム一覧


NBAチームによって所有・運営
NBAチームによって所有・運営
NBAチームによって所有・運営
College Park SkyhawksATL Memphis HustleMEM Salt Lake City StarsUTA
Maine CelticsBOS Sioux Falls SkyforceMIA Capital City Go-GoWAS
Long Island NetsBKN Wisconsin HerdMIL
Greensboro SwarmCHA Iowa WolvesMIN
Windy City BullsCHI Birmingham SquadronNOP 経営面以外をNBAチームが管理
Cleveland ChargeCLE Westchester KnicksNYK Grand Rapids GoldDEN
Texas LegendsDAL Oklahoma City BlueOKC Rio Grande Valley VipersHOU
Motor City CruiseDET Lakeland MagicORL
Santa Cruz WarriorsGSW
Delaware Blue CoatsPHI
Fort Wayne Mad AntsIND Stockton KingsSAC 提携チームを持たないNBAチーム
Ontario ClippersLAC Austin SpursSAS PHX
South Bay LakersLAL Raptors 905TOR POR









労使協定・CBA, Collective Bargaining Agreement
選手会とリーグ・オーナー側の協議によって策定された、リーグ運営に関する様々なルール・制度等を定めた協定。
有効期間は2023-24シーズンまでとなるが、リーグ・選手会のどちらかが2022年12月15日までに通達を行えば、22-23シーズン限りで破棄することが可能。






レベニューシェアリング
フランチャイズ間の収益格差是正を目的として、リーグは毎年2月に「前季のチーム収益 × 前季BRIの中で選手サラリーが占めている割合」の額を各チーム
から徴収し、再分配を行っている。$5mil以上の利益があるチームは「利益 - $5mil」の30%、フランチャイズのTV視聴世帯が100万を下回るチームは収益
の15%がプール額の上限となり、予定されていたプール総額に到達しない場合には贅沢税やリーグ資金が投入される。再分配後のチーム利益が$10milを
超える場合には分配金の中から超過分が減額され、フランチャイズのTV視聴世帯が200~250万となる場合には、その数に応じて分配金が100%~0%まで
変動する。また、フランチャイズごとに設定された収益目標を達成できず、経営改善後も十分な成果を出せなかったチームの分配金は最大25%減額される。









エスクローシステム
選手側の取り分として1シーズン中に受け取ることができる額は「2017年のCBA締結時に算出された各年の予測BRIの50% ± (当該年の実際の
BRIと予測BRIの差) × 0.605」の額(上下限:実際のBRIの49~51%)と定められており、当該シーズン中に全てのNBA選手に対して支払われる
サラリー+年金・福祉給付金用のプール額(実際のBRIの1%)の合計額は、選手側の取り分として保証された額と同一になるように調整を受ける。



実際のBRI > 予測BRIの場合:
「予測BRI × 0.5  + (実際のBRI - 予測BRI) × 0.605」の額
実際のBRIの51%を上回る場合には上限額まで減額
実際のBRI < 予測BRIの場合:「予測BRI × 0.5  - (予測BRI - 実際のBRI) × 0.605」の額実際のBRIの49%を下回る場合には下限額まで増額



実際に選手に支払われた額と選手側が受け取ることを保証された額との間に生じる差異を解消できるよう、各選手に当該シーズン分として
支払われるサラリーの10%はエスクローとして一時的にプールされており、支払い総額が上限を超えていた場合にはそこから過払い分が
チーム側に返還される。大幅な過払いが生じた場合には年金・給付金用のプール額から必要分が差し引かれるが、それでも不足する場合
には過払いの割合と来季のBRI試算額を基に判定が行われ、必要に応じて来季のサラリーキャップ等が低く設定される。支払い額が下限
を下回っていた場合には不足分がリーグから支払われるが、支払いが行われなかった場合には来季のサラリーキャップ等が高く設定される。









エクスパンションドラフト
新規参入チームに戦力を分配するためのドラフト。既存のチームは指名対象選手を1人確保することを条件に最大8選手をプロテクトすることが可能で、
エクスパンションチームは、プロテクトを外れた来季以降の契約が存在する選手・今夏に制限付きFAになる可能性のある選手を各チームから1人ずつ
指名し、ロスターに選手を14人以上登録していく。エクスパンションチームは特定選手の指名・不指名を確約することを条件に他チームとトレードを行う
ことが認められており、指名された選手については、ウェイブされるかドラフトから1年が経過しない限りは前所属チームに再び在籍することはできない。



指名された制限付きFAは前所属チームとの契約が禁止された制限なしFAに変わり、指名チームは前所属チームが保持していたバード権を利用して
契約を締結することができるようになる。レギュラーシーズン開幕前までに限ってはチームサラリーに計上せずに指名選手をウェイブすることが可能で、
キャップ超過チームの契約下選手が指名を受けた場合には当該選手分のトレードエクセプションが発生する。また、エクスパンションチームのサラリー
キャップは、1年目はキャップの80%額、2年目は90%額となり、この間のサラリーはサラリーキャップや平均サラリー等の計算においてカウントされない。